犬山忠宏
税理士事務所/FPオフィスp.1

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お年玉が余っていたら考えてみたいこと

2018.03.16

1     お年玉事情

お正月が過ぎて1月はお年玉をあげる側にとって出費も多かったのではないでしょうか。一方、もらう側の子供にとってはかなりの金額のお年玉をもらっているようです。金融広報中央委員会の「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査によりますと、中学生のお年玉の総額は10,000~50,000円未満が64.7%、50,000~70,000円未満が10.4%、70,000円以上が5.4%となっています。

普段のおこづかいや誕生日、イベント時のプレゼント、お祝いなどもあり子供のお金事情は昔に比べると良くなっています。少子化で相対的に子供が減っていることも影響しているでしょう。お年玉をもらっても買いたいものはさほどなく余らせている子供も多いのではないでしょうか。余ったお年玉は無駄遣いを防ぐためにも子供名義の普通預金や定期預金にしている(させている)方が多いと思います。

 

2     ジュニアNISA

2018年1月よりつみたてNISAが始まりこちらに注目が集まっていますが、ここではジュニアNISAを考えてみたいと思います。ジュニアNISAはNISAのジュニア版として2016年1月にスタートし2023年までとなっています。1月1日現在19歳以下の子供が利用でき株式・投資信託等への投資から得られる配当金・分配金や譲渡益が非課税となります。新規投資額で毎年80万円が投資枠の上限で非課税期間は最長5年、終了後は新たな非課税投資枠への移管ができます。また、20歳になる前に制度が終了してしまう場合には継続管理勘定で20歳になるまで非課税で継続保有が可能です。注意点としては3月31日時点で18歳である年の前年12月31日までは原則として払出しができません。

「自分でもまだNISA口座を作っていないのにジュニアNISAなんて・・・」と思っていませんか。でもまずはジュニアNISAからという入り方もありだと思います。それには二つの理由があります。一つはお年玉の余りは余裕資金であるということです。子供が買いたいものが出てくるかもしれませんので多少は預金で残しておくとしても残りは18歳まで払出しができなくてもとりあえず困ることはないのではないでしょうか。もう一つはお年玉の残りは少額であるということです。これまでの累計がかなり貯まっているという方もいるかと思いますが1年当たりのお年玉の余りは10万円以内が多いと思います。

投資を始めるに当たって「余裕資金で少額から」ということは鉄則です。余ったお年玉でジュニアNISAデビューはピッタリではないでしょうか。もちろん子供がもらったお年玉ですので子供の了解を得ることは必要でしょう。また、親も自分(夫婦)のお金ではなく子供のお金を運用することになりますのでしっかりと運用商品の勉強をすることになると思います。また、子供が理解できる年齢であれば定期的に子供と運用状況や投資先について話をすれば子供が投資を身近に感じるきっかけになるかもしれません。資金の一部を個別株式に投資して配当金や株主優待がもらえるとより興味を持てるかもしれません。子供のお年玉が余っていたらジュニアNISAを検討されてはいかがでしょうか。

 

このコラムは2018年2月9日「YAHOO!ファイナンス NISA/投信ページ」に掲載されました。

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